広帯域ネットワーク利用に関するワークショップ(ADVNET2008)
- 盛況のうちに終了いたしました(参加者: 132名).ご発表・ご参加ありがとうございました(7/17)
- 開催要旨
- 日時・場所 (2008年7月15日(火) 9:55-17:25, 東京大学小柴ホール)
- 発表申し込み (〜2008年6月17日)
- 参加申し込み (〜2008年7月8日)
- プログラム (発表資料アップしました)
- 運営
- 過去のADVNET
開催要旨
昨今の研究・教育ネットワーク(R&Eネットワーク)では,従来のエンド間のインターネットコネクティビティを
提供するサービスだけではなく,アプリケーションユーザが広帯域(10Gbps級)の回線を利用したり,高度なサービスを使用することが可能となりつつあります.
しかし,大容量のデータ転送を考えた場合,遅延時間は変わりませんから,効率的な転送を行うことはそれほど容易ではありません.
さらに,セキュリティ上の問題にも対処する必要もあり,アプリケーションの効率的な実行には,プロトコル技術・実装技術のみならず,ネットワークの運用・計測担当者らとの円滑な連絡が不可欠になっています.
我が国を起点とした広帯域ネットワークとしては,JGN2plus,SINET3,TransPAC, IEEAFなどの回線が米国に対して10Gbps級で,また,韓国に対しては,玄海プロジェクト等によるKORENやKREONET2に至る回線がGbps級で運用されている他,台湾へもAcademia Sinicaが運用する600Mbpsの回線があります.
さらに,SingaporeやHong Kong経由でヨーロッパへ到達するTEIN-2も運用されています.
TEIN-2はさらにSingaREN(シンガポール), ThaiREN(タイ),INHHERENT(インドネシア),MYREN(マレーシア),VINAREN(ベトナム)等の各国R&Eネットワークへ接続されている他,中国のCERNET, CSTNETもGbps級の回線で接続されています.また,PREGINET(フィリピン)は東京から150Mbpsでつながっています.
このように,アメリカはもちろんのこと多くの国々と広帯域のR&Eネットワークで接続することが可能となっていますが,,国際的な共同研究や実験,デモンストレーション等の開催には,国際的な複数のネットワーク運用者・研究者の密接な協力・調整が不可欠です.
アプリケーション分野はさまざまですが,ネットワークを使いこなす際に共通して挙げられる典型的な要求には例えば以下のようなものがあります.
- 非常に広い帯域(例えばGbps級)を用いて大量の実験データ転送を行いたい
- 帯域よりも低遅延の経路を選択したい
- パケット損失の少ない経路を選択したい
- 比較的少量のデータを定常的にリアルタイムで交換したい
- 一時的な専用パスを使用したい
- セキュリティを担保した通信を行いたい
このようなネットワークの高度な利用に関しては,エンドの組織内のネットワーク運用者,広域ネットワークの運用者,ネットワークの研究者との連携が必要不可欠です.
各アプリケーション分野の研究者は,本来その分野での研究に専念し,必要となるネットワーク上のサポートや将来の発展に関しては,ネットワークの運用者やネットワークの研究者がお手伝いすることが好ましいと考えられます.
これによって,ネットワークの運営者は将来のR&Eネットワークの計画を立てていく上での貴重なフィードバックが得られ,ネットワークの研究者は現実に起こっている問題に立脚した研究を行うことができるというメリットもあります.
また,それぞれの分野は異なるものの,広帯域ネットワークを使った研究をされている研究者は,ネットワークを使用するにあたって,たくさんの試行錯誤をされてきたものと思います.
このような異分野の研究者が集うことで,これまでの成功例・失敗例などの情報を交換し蓄積していくことは,今後,さらに多くの分野の研究者が,広帯域ネットワークを使っていく上での重要な財産になると考えます.
このような国内外の最近のネットワークをとりまく状況を考慮し,アプリケーション分野の研究者,ネットワーク運用者,ネットワークの研究者が集まり,議論する場として,広帯域利用に関するワークショップ(ADVNET)を過去2回開催してまいりました.ADVNET2007(広島),ADVNET2006(仙台)ともに100名弱のご参加を得まして盛況のうちに閉幕しております.
今年もまた,各方面からのご発表・ご参加をお願いいたします.
開催日時・場所
- 日時: 2008年7月15日(火) 9:55-17:25,17:45-19:45 (懇親会)
- 場所: 東京大学小柴ホール
- 参加費: 無料
- 懇親会: 東京大学生協第二食堂 (有料: 3000円)
ご発表をお願いしたい方
- 比較的高度なネットワーク利用を必要とした研究者
- 今後そのようなネットワーク利用を予定している研究者
- 現在,ネットワークを利用しているが,ネットワークの問題により十分な成果が得られていない方
- いろいろな失敗・知見を他の人と共有したい方
- 高度なネットワーク利用をサポートする学内・広域ネットワークの運用者
ただし,本ワークショップは一般の研究成果の発表の場ではありませんので,
ネットワーク利用に主眼をおいてご発表頂けることを期待しています.
またご発表時間は質疑応答を除いて15-20分程度を予定しています.
発表申し込み
2008年6月17日までに以下の事項を明記した電子メールを
- 発表される方のお名前とご所属
- Co-authorとなる方のお名前とご所属
- 発表される方の電子メールアドレス
- ご発表頂く内容の概要(最大400字程度)
- 懇親会参加希望の有無: 申し訳ありませんが有料となります
ご参加をお願いしたい方
- 広域ネットワークの運用を行っている方
- キャンパスネットワークの運用を行っており,研究者の相談にも応じる必要がある方
- 今後のR&Eネットワークの利用に関心がある方
- 研究テーマを模索しているネットワーク研究者
- R&Eネットワークに帯域や波長やファイバーを提供している電気通信事業者の方
- R&Eネットワークに使われている機器を設計・製造・納品している方
参加申し込み
2008年7月8日までに以下の事項を明記した電子メールを
- 出席される方のお名前
- ご所属
- 電子メールアドレス
- 懇親会参加希望の有無:懇親会の費用(3000円)は当日お支払いください
なお,お送りいただいた情報は本ワークショップの開催事務のみに使用し,ワークショップ終了後しかるべき期間(2ヶ月程度)が経過した後は廃棄します.
プログラム
09:30-09:55 受付
09:55-10:00 オープニング
10:00-11:40 Network update (発表・質疑20分)
11:40-12:40 昼休み
12:40-13:55 アプリケーション研究発表(1) (20分発表/5分質疑)
- JAXAでのHPSS導入
- 大川博文 (宇宙航空研究開発機構)
- Linuxカーネル上のTCPウィンドウサイズ自動最適化と連動したバルクデータ転送制御
- 東田学 (大阪大学),下條真司 (情報通信研究機構)
- 超高速通信回線を利用した光結合VLBIの現状と将来
- 川口則幸,小山友明,河野裕介,原哲也 (国立天文台)
14:10-15:50 アプリケーション研究発表(2) (20分発表/5分質疑)
- 広域L2網を用いた全国地震観測データ流通ネットワーク
- 鷹野澄,鶴岡弘,卜部卓,中川茂樹 (東京大学),一柳昌義,高田真秀,山口照寛,高橋浩晃,笠原稔 (北海道大学),小菅正裕,渡邉和俊 (弘前大学),三浦哲,松澤 暢,岡田 知己,中島 淳一,内田直希,平原聡,中山貴史 (東北大学),伊藤武男,中道治久,山中佳子,山岡 耕春,山崎 文人 (名古屋大学),加納靖之,大見士朗,三浦勉,西上欽也 (京都大学),須田直樹 (広島大学),植平賢司,内田和也 (九州大学),馬越孝道 (長崎大学),八木原寛 (鹿児島大学),久保篤規 (高知地震観測所),坪井誠司,渡邊智毅 (JAMSTEC),小原一成,関根秀太郎,松村稔,針生義勝 (防災科学研究所)
- GridFTPを使用したPHENX実験の日米間のデータ転送
- 市原卓,渡邊 康,四日市悟,中村智昭,延與秀人 (理化学研究所)
- 「核融合バーチャルラボラトリ」プロジェクトとITERに向けた展望
- 中西秀哉,山本孝志,江本雅彦,長山好夫,鷹見重幸,津田健三,岡村昇一 (核融合研),
長谷川真,東島亜紀,中村一男(九州大),吉川正志(筑波大) - LHCアトラス実験のための長距離広帯域ネットワークの利用
- 磯部忠昭,松永浩之,坂本宏,真下哲郎,上田郁夫,松井長隆,田中純一 (東京大学)
16:05-17:20 アプリケーション研究発表(3) (20分発表/5分質疑)
- 超高精細映像の日米欧2大洋横断伝送
- 金子晋丈 (慶應義塾大学)
- 研究・教育用ネットワークの医療応用
- 清水周次 (九州大学病院),岡村耕二 (九州大学),北村泰一 (情報通信研究機構)
- MidField System による遠隔イベントの実践
- 橋本浩二 (岩手県立大学)
17:20-17:25 クロージング
17:45-19:45 懇親会
運営
本ワークショップは2008年に関しては,ADVNET2008実行委員会および,国立情報学研究所 / SINETが共催し,以下の団体のご後援を頂いています(依頼中を含む).(五十音順)
- アジア太平洋高度ネットワーク日本協議会 / APAN-JP
- 独立行政法人 情報通信研究機構 / JGN2plus
- 農林水産省研究ネットワーク / MAFFIN
- WIDEプロジェクト
また,本会議の実行委員会は以下のメンバーで構成されています(五十音順):
大橋 光一 (農林水産研究情報総合センター)
加藤 朗 (慶應義塾大学)
小西 和憲 (APAN-JP/サイバー大学)
小林 克志 (独立行政法人産業技術総合研究所)
曽根 秀昭 (東北大学サイバーサイエンスセンター)
福田 健介 (国立情報学研究所)
山口 典史 (独立行政法人情報通信研究機構)
過去のADVNET
- ADVNET2007 (2007.01.15-16, 広島国際会議場)
- ADVNET2006 (2006.01.17, 仙台国際センター)