L2オンデマンド

事前に登録した2地点の間で、任意の時間に専用回線と同等の品質保証パスを確立するサービスです。

SINET上のレイヤ2 VPN(L2VPN/VPLS)を介して通信を行いたい地点(2箇所以上)を事前にSINETへ登録申請を行っていただきます。
登録完了後、L2オンデマンドサーバにアクセスを行い、通信を行いたい地点を選択しL2VPN/VPLSの予約を行います。
予約時刻にL2VPN/VPLSが設定され地点間の通信が可能となります。

概要・特長

  • 全体方式
    • 利用者は、接続対地の候補、VLAN-ID、開始・終了時刻、QoS、帯域等をL2オンデマンドサーバにて指定し、L2VPN/VPLSの予約を行います。
    • L2オンデマンドサーバは、指定時刻にSINETルータに対してL2VPN/VPLSの設定・開放を行います。
  • L2VPN(Point to Point接続)サービス
    • 2地点間の接続を行います。
    • 経路
      指定できます。始点と終点間の経由ルータを複数選択することで自由に経路を指定できます。
      経路を指定しない場合は最短経路を通ります。
    • QoS制御
      基本はBE(Best Effort)低廃棄とBE(Best Effort)高廃棄のいずれかをご利用いただきます。
      上記以外にも転送クラス(AFクラス)による優先的なQoS制御指定が可能です。このとき合わせて帯域指定を行っていただきます。
      他の利用者の帯域予約がすでに入っている場合には、ご要求の帯域が予約できない場合があります。
  • VPLS(Multi-Point to Multi-Point接続)サービス
    • 多点間(2地点以上)の接続に利用できます。
    • 経路
      指定できません。パケットは最短経路で転送されます。
    • QoS制御
      BE(Best Effort)低廃棄とBE(Best Effort)高廃棄のいずれかをご利用いただきます。
    • その他
      設定済みのVPLSに対する対地の追加・削除が可能です。

活用例

  • L2VPN/VPLS(固定VPN)と仮想大学LAN(複数拠点間を多数のVLANで接続)の中間的な利用:複数の対地と10VLANレンジ程度を事前に登録しておき、必要に応じて長期的なVPNを追加、など
  • バックボーン区間のQoS制御:バックボーン区間で帯域が充分でない場合、優先させたいVPNにQoSを設定、など
  • 経路指定と実験での活用:2地点間の接続時に異経路のVPNを設定し安定性を高める、各種実験に活用、など

利用の準備

後述の注意事項・備考も必ずお読みください。「グループ代表者」等の用語についてはVPN概要をご参照ください。

  • 全てのグループメンバにおいて、所属する加入機関がSINETへ加入・物理的接続していること(1)の確認
    1)予定含む
  • グループ内での調整・合意
  • グループ代表者 1名の選定
  • グループメンバごとに、利用サービス管理者 1名の確認
  • LAN管理責任者の許可
    グループメンバごとに、所属する加入機関のLAN管理責任者の許可が予め必要です。
  • 規程・ガイドライン にて「SINETネットワークサービスガイドライン」をご確認ください。
     II. ネットワークサービス共通ガイドライン
     VII. レイヤ2オンデマンドサービス利用ガイドライン

利用申請の流れ

次の2段階の申請手続きとなります。

  1. グループ代表者による、L2オンデマンドサーバ登録申請
  2. 各メンバのLAN管理責任者による、利用申請(L2オンデマンド)

L2オンデマンドサーバ登録申請

調整・合意

グループメンバ・グループ代表者
  • 利用サービスガイドライン記載の各項目の決定
  • 利用開始日の目安もここで決定します。

L2オンデマンドサーバ登録申請

グループ代表者 → NII
  • L2オンデマンドサーバ登録申請書をお送りください。
    e-mail: apply[@]sinet.ad.jp
  • グループの活動詳細が分かる資料を添付ください。
    ※ご提出頂いた登録申請書の承認作業に、1週間~10日ほどお時間を頂きます。利用開始予定日はこの承認作業期間を踏まえて余裕をもった日時を指定してください。

L2オンデマンドサーバ登録承認

グループ代表者 ← NII
  • グループ代表者にL2オンデマンドサーバ登録承認書をお送りします。
  • 「申請用ID」を発行します。
  • グループ代表者は各メンバに申請用IDをお伝えください。
  • 各メンバは所属する機関のLAN管理責任者に申請用IDをお伝えください。

利用申請(L2オンデマンド)

サービス利用申請(各メンバごと)

各LAN管理責任者 → NII
  • 各メンバの「LAN管理責任者」からL2オンデマンドサービス申請書をお送りください。
    e-mail: apply[@]sinet.ad.jp
    ※利用開始希望予定日の2週間前までにお送りください。
  • 申請用IDを記載してください。
  • 利用開始日は原則グループ単位とします。

サービス利用承認

各LAN管理責任者 ← NII
  • 各LAN管理責任者に利用承認をお送りします。
    加入機関側での接続に必要な情報を記載しています。
  • 利用サービスID未取得の場合は、利用サービスIDを発行します。
  • 各LAN管理責任者は、サービス利用管理者に利用サービスIDをお伝えください。

設定作業

各LAN管理責任者・NII
  • 利用開始日に合わせて、加入機関側・SINET側で設定作業を行います。
  • SINET側の作業は、平日9:00-18:00となります。
  • 加入機関側においても、事前にLAN設定を実施ください。

L2VPN/VPLS利用開始

L2オンデマンドサーバ情報提供

グループ代表者 ← NII
  • グループ代表者に「L2オンデマンドID」を発行します。
  • グループ代表者は必要に応じて、各メンバにL2オンデマンドIDをお伝えください。

L2VPN/VPLS予約

グループメンバ・グループ代表者
  • L2オンデマンドサーバ登録申請及び利用申請(L2オンデマンド)後、
    WebからL2VPN/VPLS予約が可能になります。
    予約時点でリソースを確認し、リソースがある場合に予約可能です。

変更・終了申請について

注意事項・備考

  • ブロードキャストストームなど、1拠点の障害が全体に波及しますのでご注意ください。
  • TCP/IP以外のプロトコルも可能ですが、現在のところスパニングツリープロトコル(STP)は利用できません。

お問合せ

申請窓口

学術基盤課 SINET チーム
e-mail: apply[@]sinet.ad.jp

ご相談

学術基盤課 SINET 利用推進室
e-mail: support[@]sinet.ad.jp