データセンタ接続冗長化サービス
各SINET DC内に、冗長接続受け入れ用の通信機器をSINETルータとは別に用意いたします。 本機器に、既存利用のアクセス回線とは別途に準備した、冗長接続用のアクセス回線を接続することで他 DC 拠点に設置されたSINETルータに接続可能とするサービスです。
既存回線が接続されたSINETルータで通信障害が発生した場合も、冗長回線を経由して接続性を保持できるようになります。
また、本サービス用の冗長回線は、最寄りDCを含む任意のSINET DCで収容可能ですので、経済的に冗長構成を構築することが可能です。
利用の準備
後述の注意事項・備考も必ずお読みください。
規程・ガイドライン にて「SINETネットワークサービスガイドライン」をご確認ください。
- II.ネットワークサービス共通ガイドライン
- X.データセンタ接続冗長化サービス利用ガイドライン
物理的接続
- 本サービス申請前に、加入機関が SINET にノード接続で物理的接続をされ、 本アクセス回線経由で接続サービスの利用を開始している必要があります。
(以下、当該既存接続を「メイン回線」とします) - 本サービスは、メイン回線でご利用されている接続サービスの冗長化を行うサービスであるため、 メイン回線とは別途に、本サービス用のアクセス回線の準備が必要となります。本回線についても、ノード接続による物理的接続が必要です。
(以下、本接続を「冗長回線」とします) - 冗長回線の接続に提供するインタフェースは以下の通りです。
- 100/1000BASE-T (メタル・RJ45コネクタ)
- 1000BASE-LX (2芯シングルモード・SCコネクタ)
- 10GBASE-LR (2芯シングルモード・SCコネクタ)
その他高速インタフェースを希望する場合は、別途ご相談ください。
- 冗長回線の収容ポートには限りがございます。受入制限を実施する場合がありますのでご了承ください。
- 接続サービス毎に、冗長回線の物理ポートを分ける構成はお受けできません。
- ノード接続以外の接続形態でSINET接続をご利用の場合、本サービスは利用できません。
冗長化するサービスの要件
- 本サービスの申請前に、メイン回線で利用中の接続サービスの中から、冗長化対象のサービスを選択してください。
- IPv4/IPv6 Dual・L3VPNサービスを冗長化する場合、メイン回線・冗長回線ともに動的なルーティングプロトコル(BGP等)の利用が必須となります。現在 Static 接続で接続サービスを利用している場合、利用変更届を提出の上でルーティングの変更が必要となります。
- L2VPN/VPLS・仮想大学LANサービスを 冗長化する場合、SINET 機器側でメイン回線・冗長回線向けそれぞれに Active/Standby の設定を投入します。加入機関側では両回線向けに同一の設定を投入する必要があります。
利用申請の流れ
- 本サービスの利用申請は、メイン回線のLAN管理責任者からの提出が必要です。また、LAN管理責任者が、本サービスの利用サービス責任者となります。
- 加入機関のLAN管理責任者と、メイン回線における各利用サービス管理者は、本サービスの申請前に利用に関する合意をお願いします。冗長化とそれに伴う加入機関側接続設定で発生したトラブルについて、NII側では責任を負いかねます。
- VPNサービスを冗長化する場合、該当サービスの利用サービス責任者は、VPNの利用グループ代表者と冗長化に関する調整をお願いします。特に、多数の加入機関が接続するVPNの場合、構成変更に伴うトラブルが発生した際は広範囲に通信影響が発生する場合があるため必ず実施ください。
サービス利用申請
利用申請
加入機関 → NII
利用申請書(DC接続冗長化サービス)および 付帯資料をお送りください。
e-mail: apply[@]sinet.ad.jp
※利用開始希望予定日の4週間前までにお送りください。
受付処理
NII
受領した利用申請書情報と、利用中の接続サービス情報の照会を行い、差分がないかを確認いたします。
※申請内容について確認差し上げる場合があります
手続き完了連絡
加入機関 ← NII
加入機関側での接続に必要な情報をご連絡します。
設定作業
加入機関 ・ NII
平日9:00-18:00の対応となります。
注意事項・備考
- 利用申請時に、 冗長化対象サービスの VLAN ID を一覧表にした付帯資料を提出する必要があります。詳細は、利用申請書のページをご確認ください。
- 最大MTU値は「9000」とします。
- 申請可能なVLAN-IDの範囲は、「2~4094」とします。
- SINET機器は、Cisco社CDP等のメーカー独自プロトコルは解釈しません。送出しないよう設定をお願いします。
L3サービスに関する注意
- IPv4/IPv6 Dual・L3VPNサービスの冗長設定においては、 メイン回線・冗長回線のそれぞれに異なる接続アドレスを設定します。両回線ともに動的なルーティングプロトコル(BGP等)を利用し、 加入機関の対外接続機器側で経路制御の設定を実施してください。
- 既存接続の経路制御(ルーティング)がstaticの場合、メイン回線側のルーティングについても動的プロトコルに変更する必要がございます。経路制御の切替にあたり利用変更届の提出が必要になります。
- 冗長回線側とメイン回線側のそれぞれに、異なるVLAN ID が設定可能です。(同一のVLAN ID でも利用可能です)
L2サービスに関する注意
- L2VPN/VPLS・仮想大学LANサービスを冗長化する場合、SINET 機器側でメイン回線・冗長回線向けそれぞれに Active/Standby の設定を投入します。加入機関側では両回線向けに同一の設定を投入する必要があります。
- 本サービス設定時に、メイン回線側の接続サービスに瞬断が発生します。あらかじめご了承ください。
- 冗長回線側とメイン回線側で、同一のVLAN IDを設定する必要があります。